同時代を読むことの困難について─奥田先生との立ち話から  田中 邦夫

昔の北白川教会の、畳の間と板の間を仕切る柱に手をやりながらぼんやり外を眺めていると、奥田先生が近づいて来られて、やがて森 明の話になった。晩年の植村正久について森 明が「先生でももう時代が読めなくなっている」という話で、

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