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六十年の「恨」が解かれるよう(2004年8月号) 森川静子

 「日本の過去の清算を要求する国際連帯協議会ソウル大会」が、今年の5月に実質2日半の日程で行われた。2002年5月に同名のシンポジウムが平壌で開かれ、同席上で国際連帯協議会が提案され、昨年第一回目が上海で行われたのに続いて、今回のは二回目である。今年の10月に平壌で第三回目が、その後、日本で第四回目が開かれることになっている。韓国・北朝鮮・中国・台湾・フィリピン・米国・日本からの参加者のうち、韓国以外だけで、事前登録が94名。うち日本からは73名。朝鮮総連の14名と、戦後補償その他、日本の戦争責任、戦後責任を何らかの形で担おうとする、いろいろな団体のメンバーである。

 20日夜の歓迎晩餐の挨拶は、名誉組織委員長の朴ヒョン圭牧師。「我々がこの大会を催したのは、本当に日本を愛するから。しかし我々は、日本が持っている力を非常に恐れている。日本が過去に犯した犯罪について、国家として公式に謝罪し補償をしていないから。日本政府が、そして日本の国民すべてが、平和のために働く国民になることを切に祈る」と

。  22日の閉会の挨拶は、もう一人の名誉組織委員長のカン萬吉氏。歴史学者として、韓国の民主化闘争に言及しながら、「来年は日本の敗戦後60年になろうというのに、まだこんな大会を開催しなければならない。まことに申し訳ないが、日本の過去を清算するために、何人が獄に入ったか。これは過去ではなく現在、未来の問題だ。とみに右傾化している日本が、再び侵略戦争を起こさないよう、予防するためだ」と。

 1992年の宮澤総理の訪韓を機に始まつた、日本大使館前の元「慰安婦」たちによる毎週水曜日正午のデモは、去る3月17日に600回目を行った。韓国政府に「慰安婦」被害者として登録している212名のうち、1993年からその時までに80名が、「恨」を解かれることなく、亡くなっている。大会の次の週に韓国挺身隊問題対策協議会を訪れている間にも、ハルモニ担当の部長が、ハルモニの具合が悪くなったと、急いで病院にかけつけた。昨年訪ねた時にも、彼女は亡くなったハルモニの弔いを終えて戻ってきたところだ.った。

 「被害者が生きているうちに」彼らの「恨」が解け、安らかに生涯を閉じることができるよう、特に今から敗戦後60年までの一年間、私たちは今の日本に生きているキリスト者として、自分が心の中で神様に謝罪するだけではなく、日本が国家として彼らに公式に謝罪と補償に踏み切るように折り、闘っていかなければならない。