2019年度 京阪神修養会案内
主題 矢内原忠雄
―世界史との格闘における学問と信仰―
昨年度の京阪神共助会修養会は、「共助会の使命とその射程─森明著作集を読む─」の主題のもと、田中邦夫氏による講演を中心に開催した。
2回にわたる主題講演を通して、田中氏は共助会の使命は設立以来、文化と深く真摯に関わる中でキリスト教の真理性を証しすることであり、さらに言えば、キリスト教の全歴史を通して、この世におけるキリスト教の課題は「キリスト教と文化の問題」であったことを明かにした。まさにこの問題こそが、森明が共助会活動のなかに見据えていた射程の中心であった。
その詳細は共助誌2019年第2号の氏の記事を見られたい。
日本のキリスト教界の「キリスト教と文化の問題」への取り組みの弱さが、昭和に入ってからの軍部の台頭と皇国史観の拡がり、太平洋戦争、そして敗戦へと動いていった歴史のなかに判然と顕れたのである。その日本キリスト教界においてこの課題に向きあい、全存在を掛けて戦ったのが矢内原忠雄であった。
今年は、昨年度の課題を引き継ぎ、再び田中邦夫氏を講師に招き、「キリスト教と文化の問題」を激動の時代のなかで担った矢内原忠雄を通して学び、考え、祈ることにする。
ぜひご参加ください。
講師紹介 田中邦夫
1942年生まれ。京都大学・大学院にてギリシャ哲学を専攻。定年まで鹿児島大学にて哲学概論などを講じる。主にソクラテス、プラトンを研究。その後「経験」をめぐってホワイトヘッド、森有正、現在は福音と文化の関係を研究。
*日 時 11月22日(金)夕方5時半より受付 ~
23日(土)午後3時半閉会
*会 場 日本基督教団北白川教会
HP kitashirakawa.org 参照
*参加費 5000円(部分参加3000円、学部学生は半額)
*申込先
〔ハガキ〕〒606-8266京都市左京区北白川久保田町3- 3北白川教会
連絡先 電話・Fax 075-721-0634(井川 満)
e-mail Mitsuru.Ikawa@mb8.seikyou.ne.jp
申し込みは11月17日までに、ハガキ・電話・e-mail などでお願いいたします。
部分参加の場合、参加部分をお知らせください。なお、宿泊を希望される方は、この案内が届き次第直ぐにご相談ください。
*修養会プログラム*
11月22日(金)
- 17時半~18時 受付
- 18時~18時45分 開会礼拝:片柳 榮一
- 18時45分~20時30分 講演Ⅰ 学問の視点から―近代史の構造とその課題―田中 邦夫
11月23日(土)8時~15時半
- 8時~9時 吉田山祈祷会
- 〈参加自由:吉田神社今出川通り 北参道入口集合〉
- 9時~10時45分 講演Ⅱ 信仰の視点から―世界史の意味としての神の平和、そして農業―田中 邦夫
- 11時~12時 質疑応答
- 12時~13時45分 昼食・自由時間・交わりの時
- 14時~15時半 講演・閉会祈祷会
- 政治と信仰―アンゲラ・メルケルの場合―下村 喜八