随想

【感想】韓日基督教共助会修練会に参加して 飯島 信

2015年に行われた先の第6回修練会は、済州島が会場だった。当時の韓国共助会委員長の徐 順台さんが、ほとんどお一人で準備を重ね、開催することが出来た。1992年の第1回以来、すでに22年の時が過ぎ去り、主だった韓国共助会員は

御許に帰られたか高齢のため参加出来ない中で、それでも韓国からは尹 鍾倬(ユンジョンタク)先生など15名、日本からは21名、計36名の参加者が与えられた。

済州島は風が強かった。しかし、海に面した会場は本当に素晴らしく、このようなリゾート地に立つホテルでの集まりは初めてであった。何度も下見に通い、何もかも整えて準備してくださった徐順台(ソスンテ)さんの主に在る友情の深さを知らされた。(2015年第5号、8月発行の「第6回韓日共助会修練会特集号」参照)

今回の修練会は、韓国共助会員の参加を得ることは出来なかった。けれども、それに代わり、香隣教会やソウル第一教会など関係諸教会の牧師たち、さらには洪 彰義先生や朴 炯圭先生の御子息らによる心温まる協力や歓迎が得られ、新たな出会いの時となった事を心から神様に感謝するのである。

韓日共助会は、和解を命とする交わりである。かつての日本が韓国に対して犯した過ちを神と韓国の人々の前に悔い改め、赦しと新たな関係の構築をその使命としている。慰安婦問題や徴用工問題などでいかに韓日両政府の関係が冷え込もうとも、共助会の拠って立つ「主に在る友情」を基とした交わりは、そのことによって動かされることはない。

今回の修練会の目的は二つ、一つはプログラムを通して得られる韓国側参加者との新たな出会いと交わりであり、あと一つは、共助会としての洪 彰義先生との再会及び尹 鍾倬(ユンジョンタク)先生へのお見舞いであった。そして、これら二つのことは実りある時として与えられた。洪 彰義先生による私たち韓日の参加者全員を招いての夕食会、そして、ほとんど何も語ることが出来ない状態であるにも関わらず、車椅子で出迎えてくださった尹 鍾倬先生の姿を目にし、共に祈った時、そこに神の国の交わりを思い描いたのである。

これほどの得難い時を振り返る中で、私は3人の方の名を特に挙げ、感謝を言い表したいと思う。韓国の地に在って、会場や宿泊施設など、応答の任に加えて様々な準備をしてくださった崔 亨黙(チェヒョンムク)牧師、たった一度の通訳の務めを果たすため、大田からソウルまで駆けつけてくださった裵貞烈(ペチョンヨル)教授、そして、改めて記すまでもない私たちの敬愛する友、青森の地に生きる金美淑さんである。これらの方々の労苦の中で、100周年を記念する今回の修練会は実現出来た。そして後一つ、開催直前に倒れてもなお参加してくださった李 相勁(イサンキョン)牧師、彼に代わって韓国との連絡などを引き受けてくださった朴 大信伝道師夫妻、さらに二日間を通して通訳の任を務めてくださった長尾有起さん、彼らの働きもまた修練会の歴史に刻まれたものとなる。