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今夏の修養会で共助会が問われたこと(2004年10・11月号) 尾崎 風伍

 今夏の修養会の主題は「今の時代に信仰を言い表す――ドイツ告白教会と日本の教会、ボンヘッファーが問いかけていること」。主題講演(会員・森岡巌氏による)そのものが、昨秋の京阪神共助会修養会の後を受けて「では、共助会はどうするのか」を問うものでしたが、これは私たちも心に決めて聞こうとしていたことでした。

 ところが私たちの想像できなかったことが起こりました。事前に関口博さんと関口美樹さん(夫妻)から入会の希望が出ていたので、修養会2日目の夜に、通常の手続きに従ってご両人出席のもとに委員会を開きました。そのとき、関口美樹さんが、直前に行われたグループ別懇談会の中で戦前の「みくに運動」に関して、「共助会は、こういう自らの負の歴史に対して、どのように態度を明らかにしてこれからの歩みを進めようとしているのか。それを皆さまから伺った上で、更めて入会希望のことを考えたい」といわれたことを知らされました。

 私はこの時、これは神御自身が、抜き差しならぬ仕方で共助会に問うておられることと知り、こうお応えしました。「共助会は、その一人一人が歩もうとする道を最大限に尊重して、主にある友情をもって見守り支えようとしてきました。これは共助会の麗しい長所です。けれども、友の一人がみくに運動のような著しい逸脱をしたとき、この共助会の長所は裏目に出ます。

ではどうすればよいか。私はこう思います。共助会はキリストのほか自由独立の団体です。主にある友情も、主にあるという以上、無限定の心情的誠実さの友情でどこまでも行くのではなく、キリストの前で立ち止まらなければなりません。

具体的には、共助会規約第3条『本会は、キリストの教会に属し本会の主旨に同意する兄弟姉妹をもって会員とする』が重要です。その意味は、世々の教会が言い表してきた基本的な信仰告白、たとえば『使徒信条』に堅く立つことが、共助会員であることの基本前提であって、これを超えて心情的誠実さの友情を最優先させることはできない、ということです。その方向だけですが、それでよろしければ入会してください。」

 翌朝、真っ先に関口博さんから、博さん・美樹さんお二人それぞれの入会の意思を改めてお伝えいただき、感謝で胸がいっぱいになりました。この秋は、このときお約束したことを実行に移す時と考えています。