松本共助会例会報告(11月) 下山田 誠子
■2024年11月26日(火)松本中央図書館 10時から12時
■出席者7名
■司会 重松さん ペトロの手紙一、3章8節を読み祈って開会
■テキスト 『藤野先生』魯迅 『朝花夕拾』に収められている珠玉の名作
タイトルのように朝(若き日)の花を夕べ(晩年)に回想しての作品で。
清朝末期の国費留学生として来日し東京の喧騒を離れて仙台の医学校(現東北大医学部)に入学する。そこで出会った骨学の教授藤野先生との出会い。ノートを丁寧に添削してくれた。しかし、魯迅は「中国人の体を治しても中国の現状は救えない」と考え大学を辞めることにした。藤野先生は別れを惜しんで一葉の写真を惜別周君と記して別れるという物語り(周は魯迅の本名)時代の大きなうねりの激動の中、机上にこの藤野先生の写真を飾り、気落ちする毎、この写真を眺めて勇を奮い文盲をもって戦ったのである。この二人は生涯に会うことはおろか、文通することも無かったが、国境を越えた友情は日中両国で語り継がれている。藤野先生の晩年の地福井県あわらを松本共助会の林夫妻が訪れて資料館の報告。今日なお友好姉妹都市として魯
迅の故郷(招興)と良き交わりが育まれているという。