明日への歩み (2010年6月号)鈴木 幸江
私が一人の友に伴われて共助会の夏の修養会に初めて参加したのは一九七一年、大学を卒業した年でした。同じ年、現共助会委員長である飯島信さんも大学の先輩である安積力也さんと共に初めて参加しました。
それから三十九年の歳月が経ちました。
共助会には「強いられた恩寵」という名言があります。共助会で頼まれたことは断ってはならない、ということです。嫌だな、と思っても、引き受けてみればそれが恩寵であったと解るというのです。一度も断ったことがないと楽しげに語る先輩がいます。実は、私は何度も断ってきました。当時、唯一断らなかったのは夏の修養会の準備委員会に入るように言われた時だけだったかもしれません。私にとってこれが「恩寵」であったのです。
修養会に参加するたびに日々の生活では出会えない主にある先輩達のこの世にある厳しい生き様を識らされ、心糺される思いがいたしました。我が身を省みる時、何も語るものをもたない私が準備委員の役をすることで、有無を言わさず共助会に繋がることが出来たのです。
昨年の京阪神修養会で先輩達の真摯な生き様を語られ、「今の共助会はこの世に寄り添った歩みをしているのでは……」と厳しい警鐘を鳴らされた友がおります。欠けたるところを互いに補い合い、戒め合う群れでありたいと思います。我が身を振り返る時、もし、共助会に連なっていなかったならもっと私はこの世に寄り添って生きていたのではないかと思います。小さな臆病者の私が主にある友に支えられ、友の姿に教えられて歩んでこられたことを感謝しております。小さく、弱い者達をも包み込む群れでありたいと思います。
共助会創立九十一年目となるこの年、聖書のみ言葉に心を傾け、先輩達の歩みに学び、共助会の明日を語り合い、希望をもって新たな歩みを始めたいと思います。