京都共助会例会(6月)〈報告:片柳榮一〉

6月例会は奥田先生の文集『「一筋の道」を辿る』を読み進め、片柳榮一の発表で「霊魂の記録」(159頁以下)を学びました。

「それならアウグスティヌスの沈黙の中の秘密は彼だけの特殊なものであろうか。成る程その奴隷とのかかわりという出来事としては特殊なものであり誰にも起こることではないといえる。しかしその秘密において神と深く出会い人間のもつ深淵の何たるかを知り、恩寵の何たるかを知るという意味でも、いわゆる個人的な特殊なケースではない。罪の本質は愛欲、エゴイスティックな人間の本性というにとどまらず本質的にはもっと深く人格と人格との信頼、愛の関係その真実を裏切り破るという点にある。アダム的背反にかかわる。」(出席者15名)