心にしみた「オルゴールの音色」 角田 芳子
林 貞子歌文集『木洩れ日』
共助の友である、林貞子氏からの、歌文集『木洩れ日』を手にした。美しい装丁、そして文章の合間に出てくる短歌の数々、これだけの数を作られた詩は、人生の折々に詠まれたものだろう。これと織りなすように書かれた文章をも、感激して読ませていただいた。
読み進めるうちに、大先輩である川田 殖・綾子ご夫妻、岡田長保・照子ご夫妻(先に天に帰られた)そして林律・貞子ご夫妻の三組の方は若き日より大変仲良しで、深い友情の絆で結ばれていることを他の共助会員から聞いていたことがよく分かった。約60年前、京都の北白川教会で、ほとんど同時に家庭を持ち、奥田成孝牧師の勧めで3家庭が交代に家庭集会を持つようになったそうである。ここでの濃密な交わりについては、夫君が追悼
岡田長保氏(『共助』2021年第5号)で、書かれている。この時の交わりは、3家庭のその後もずっと続くのであるが、ご本人たちのみならず、お子様やお孫様にまで及んでいる。キリスト教共助会の一本の柱である「主にある友情」をありありと、感じさせていただいた。そして、培われた友情は地上だけでなく、天国までつながっているのであるから有難いことである。
人生の歩みの中で、23年前ということであるが、オルゴールとの出会いをする。その時の感動を『地の底の深いところから身体を突き抜けてゆくような美しい音というかひびきに、動けなくなるほどでした。』と告白されている。感動に留まらず、調査・研究を重ね、オルゴールセラピーまで持っていく前向きな姿勢に心打たれる。2年間ほどはご主人の「耳鼻咽喉科クリニック」で実践をするまでになったということで素晴らしい。
物腰柔らかな上品な文章の中にも、林 貞子氏の毅然とした一筋の考えが貫かれている。巻末近くの『いちばん「わたしが大切と思うこと」』に集大成のようにまとめられている。「それはイエス・キリストがいます事実を信じる・信仰です」ときっぱり書かれている。
86歳で越し方を振り返った時、神のなしてくださった業わざをほめたたえ、人生のよりどころを確実に持っておられる幸い。共助会の先輩方の足跡を少しでもたどっていけたらと願っている。「社会福祉法人ミッションからしだね」発行1000円+ 税
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(日本バプテスト浦和教会員 元聖学院小学校教頭)
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