各地教会-ひばりが丘北教会
新しいことを行い、それが芽生える 石前 幸江
ひばりが丘北教会において、2019年3月に、7年間続いたジョイフル保育園を閉園しました。そこで、平日、会堂が地域に仕える場となることを祈り、同年10月から毎月第2金曜日午後1時30分から3時30分まで、「ジョイフルカフェ」がスタートしました。コロナ禍で休んだ月もありますが、2022年12月で26回目になります。ハンドドリップコーヒー100円、3種類の手作りお菓子合わせて200円と、奉仕価格で開催しています。教会員が楽しく奉仕しています。カフェノートを作り案内チラシ、出来上がり写真(菓子とコーヒー)を添付し、それを見ながら、神さまが与えてくださった会堂と時間で、ジョイフルカフェを継続できることの喜びを感じます。
地域の方が集い、教会につながるはじめの一歩になることを祈っています。お菓子は私ともう一人の教会員と、季節、色どりなどを考慮しながら作っています。二人とも神さまの愛に守られ、その日のカフェが終了した時、達成感に満ちて喜び感謝しています。
また、今年2022年1月から、毎月第4金曜日に「子ども食堂」ジョイフルがスタートしました。手作りの心のこもった夕食で、それを必要とする子どもの心とお腹を満たしてくださいと祈りながら奉仕しています。1回ごとに、メニューを決め、試作、材料購入を行う過程で、スマホのグループラインを活用し、スタッフ一同の意見を交換し、み言葉を分かち合いながら活動しています。
野菜は、農家さんから無料提供してくださり感謝でいっぱいです。私がある日、その農家の直産コインロッカーで野菜を購入している所に、農家の方がいらっしゃいました。子ども食堂ジョイフルのチラシをバックに入れていたのでチラシを手に取って「子ども食堂に、お野菜を提供していただけませんか?」といいました。神さまの導きでしょうか。毎回、活き活き新鮮な野菜を提供してくださっています。
毎回、50食作る奉仕者のスタッフは、教会員とこの活動に賛同してくださる地域の方々です。以前の保育園の保育士さんたちも多いです。活動を通じて、地域の方々が教会につながってくださることを祈っています。
心に残ることがあります。赤ちゃんをおんぶして、両手にお子さんの手を引いて来てくださるお母さんの表情が、以前より明るくなり落ち着いている様子を拝見しながら、奉仕する嬉しさを実感しています。良いことに目を向けているのは大切なことですね。
「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべてのことに感謝しなさい。」(第1テサロニケ5:16~18)の御言葉に思いを向け、「見よ、わたしは新しいことを行う。今、それが芽生えている。」(イザヤ書43:19)
何かをスタートするには、困難な時もありますが、それも神さまからのプレゼントだと思い、神さまの手に任せて信じる道を行きます。
ジョイフルカフェのこと 植木結花
私の通っている教会では月1回、第二金曜日にジョイフルカフェという手作りのスイーツと焙煎挽き立てコーヒーをハンドドリップで提供するカフェを開催しております。
地域の皆様に神さまの愛をお伝えするために教会員の賜物と教会を存分に生かして用いてくださいという祈りからはじめられました。
スイーツは旬の素材にこだわり、毎月季節感を愉しんでいただけるように工夫を凝らしております。
材料費がジャストで賄える金額設定にしており、スイーツ盛り合わせとコーヒーで300円です。気軽にリピートしていただけますように、どなた様にとっても憩いの場になりますように、神さまに祝された豊かな交わりの場となりますように、毎回楽しみにして祈りを込めて、お菓子作りをご奉仕をさせていただいております。
「疲れた者、重荷を負うものは、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう。」(マタイ11:28)
ジョイフルカフェに集ってくださるお一人お一人の上に神さまの愛が豊かに注がれて、イエスさまとの出会いの場となりますように、教会員の熱いお祈りによって支えられて、続けられていることに感謝です。
和菓子のレシピを教わったのは、亡くなった父方の祖母からなのですが、今は、母と祖母が教会のカフェに来てくれるのは幸せです。どうぞ皆様もお近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください!
子ども食堂ジョイフル 大瀧 真理
ハレルヤ。主を讃え 感謝します。
「神のなさることはすべて時に叶って美しい」、この御言葉が溢れるように、ひばりが丘北教会では、地域に向けての思いが溢れて、地域に向けて愛を流し続けています。そして、今、少しずつ実をつけ始めています。
東京都西東京市ひばりが丘という地域で、私たちは地域に開かれた教会を目指しています。教会の敷居が高く、なかなか入りづらいという意見も聞き、地域に向けての活動を通して、教会に足を運んでもらい、少しでも教会の様子を知ってもらえたらと励んでいます。
現在の地域に向けた活動は、バザー、ジョイフルカフェ、こども食堂ジョイフル、こども会、卓球などを行っております。
たくさんの方々との交わりの中で、キリストの香りを放つ存在として、愛を示しています。また、イエスさまが仕えられたように、人々に仕えることを実践しています。
たくさんの活動を行っている中で最近感じることは、まず私たち奉仕者が御霊に満たされて、愛を神さまからたくさんいただくことの大切さです。その為にも礼拝に参加して、賛美をして、メッセージを聞き、主に心を満たしていただく必要があると思います。日々、聖書を読み、御言葉に触れ、神さまへの祈りも大切にする、私たちが御霊に満たされていれば、それぞれの賜物を生かして、互いに助けあうことができます。そして、人々に愛を証していくことができます。
私たちの中で愛や感謝が溢れれば、それは伝染してその家庭で、教会で、地域へ! と広がっていきます。日々の神さまとの交わりを大切にしながら、地域に向けての活動を励まし合い助けあいながら今後も続けていきたいと思います。
聖書を英語で読む会 藤原 正子
過去に英語教員をやっていたことのある私は、縁あってひばりヶ丘北教会に移ってから、英語で福音書に触れる機会を望んでいた。礼拝後の愛餐会で目の前に座っておられた矢原知子さんにそれとなく尋ねてみた。何とお得意教科は英語だった。2人とも即、意気投合。とりあえず二人のバイブルクラスを始めることになった。2017年4月23日、礼拝後の午後のことだった。テキストは、New International Version を使用し、ヨハネによる福音書から始めることになった。
「はじめに言葉があった。言葉は神と共にあった。言葉は神であった。」(ヨハネ1:1)この聖句は、創世記にも呼応していて真理の根幹ともいえるものである。矢原さんと二人の講座かなと思っていたら、みるみる受講者が増していった。世代の若い教会員が横からのぞき込んできて受講者は7人まで膨れたのである。
使徒言行録に移っていた際には、木村牧師や大学生のS君、そして、マルコ福音書に入った現在、細井神学生が参加してくださっている。使徒言行録は、パウロの3回にわたる伝道旅行があり、その間の筆舌に尽くせない現地人との確執があり、当時のパウロの心境を思いやるに、どれだけ今日のキリスト教が彼に依存するものであるか考えさせられ感謝するものである。
私とキリスト教の出会いは、東京北区にある女子聖学院である。毎日の朝礼は、礼拝に参加することであった。歌が好きだった私は、賛美歌を片っ端から歌っていった。放課後、戦後の焼け跡が残る東京で、養老院、孤児院、病院などを慰問して回ったことを今も記憶している。その後、明治学院英文科に進学した。学舎に礼拝堂もあったが、キリスト教との縁は自然に途絶えた。80歳代になって「日本文化を海外に伝える会」で、カナダ・サスカチュワン湖に1年滞在した。折り紙や書道を地元住民に教えた。下宿先の女主人は熱心なクリスチャンで「日曜日は教会で過ごしなさい」と、半強制的にわたしを連れて行った。現在85歳の彼女は、フェイスブックで今もつながっている。サスカチュワンを去る日が近づいた折、「正子はクリスチャンになって日本に戻りなさい」と私に勧めた。私が頷いた次の週、礼拝堂に大きなプールが用意されていた。水着に着替えた私は、牧師に3秒間、水中に沈められた。再び、水面から出ると、牧師は、「You are born again」と大声で言った。礼拝堂内の仲間の大きな拍手が今でも耳に残っている。
帰国後は、自宅近くの千葉県の日本基督教団佐倉教会に通った。そこで出会った友人と西千葉教会で月1回開かれる『聖書各巻のかけがえのなさ』(岡村民子著)などを学んだ。
神の恩寵の中で80歳の今も私は元気で生きている。
ひばりが丘北教会に転入して先ず気付いたことは家庭的な雰囲気である。牧師先生と教会の家族の一員に加わりまさに私のセカンドハウスなのである。私の人生は、まんざら悪いものではなかった。……いや、いや最高の人生であった。今日も老人ホームで英語で聖書を読んでいる私がいるのである。
良き力に守られて 木村葉子
近年、共助会で、地方会員や地方教会のことをもっと取りあげて行こうということになった。ひばりが丘北教会は北を埼玉県と接する西東京市にある会員40名程の教会である。小寺徹牧師・雅子伝道師が子育てとともに西武鉄道のひばりが丘駅近くに開拓伝道を始めた。現在35周年目。私が神学生4年の時、日曜日の派遣教会だった。教会の皆さまに大変お世話になった。後、赴任先の浜松ウエスレアン教会では初めの3年間、小寺牧師が教団委員長で主任牧師だった。遠くからよく問安してくださり指導をうけ教会員とも親しい関係を築かれ教会堂の移転も相談に乗ってくださった。9年後、ついに会堂の買い替えと献堂式がすんだ時、後任牧師夫妻がすぐに与えられたので、東京に戻時、かつて温かく迎えられたひばりが丘北教会に協力牧師としてお願いして受け入れていただいた。
現在、教会員の人がすすんで、カフェや子ども食堂や、英語の聖書を読む会などを楽しく行っている飾らない協力関係は、教会ならではの温かさを感じさせる。コロナ禍で中断した時もあったが、その雰囲気は、以前の、毎週礼拝後の愛餐会や、バザーや子ども会、夏季教会キャンプなどの取り組みの経験が大きいと思われた。以前、雅子先生を中心に8年間、市の委託で行った保育園ジョイフルの保育士さんの数名が率先して、教会外から、子ども食堂の調理ボランティアに参加してくださっている。また作業中、ボランティア同士が互いに信頼と親愛が笑顔となって疲れをいやす。どのボランティアにも子どもたちや人々に、おいしく食べてと細やかな愛の思いを感じさせる。保育園から育った子どもたちが子ども会に来ているのもうれしい。
先日、教会バザーの反省会の時、担当者の教会員が、「バザー開催の前後、近隣や、町内会に小寺先生夫妻が丁寧にあいさつをして回っているのに同行して、それらもバザーが毎回続けられる理由だと思った」と語った。私が神学生の派遣の時、小寺先生は、清瀬の病棟に人々を問安し、教会には病いや老齢で弱くされた人々をいつも温かく迎え訪問していた。そんな雰囲気が教会員にも伝わり、お年寄りにも若者にも、気さくに声を掛け合い、祈り合う姿がある小さな教会だと思われた。西東京市の福祉協議会の人は、カフェは、人々の安らげる居場所づくりの観点から、また、子ども食堂は衛生管理がきびしく、毎回、見学に来ているが、「温かい雰囲気」と好評だったそうだ。地域の企業からたくさんの献品もあり子ども食堂で配っている。子連れのお母さんや家族や、お年寄り、そして元気のいい子どものグループがくつろいで食べているのを見ると本当に作り甲斐がある。「神の国はあなた方のただ中にある」とのイエスさまの教えが心に響く。
(ウェスレアン・ホーリネス教団 ひばりが丘北教会牧師)