東京聖書を読む会 12月・1月例会 報告:木村葉子

★12月12日(月)13時~ 15時30分

場所 中村きよみさん宅

司会 角田芳子さん 出席 7名

クリスマスを祝い昼食の膳を共にした。

テキスト 創世記36章~ 40章

各自1章ずつ輪読し、榎本保郎著『旧約聖書一日一章』を参考に数分間黙想した後、感想を述べ合った。

ここは、族長ヤコブの息子のヨセフ物語。後にイスラエルの12部族となったヤコブの息子12人の異母兄弟の織り成す人間関係の現実が露わに描かれている。律法や神学などではなく現実を写す物語文学でしか伝えられない人の世の課題を示す。若き日友と読んだ時は不明だった箇所に、齢を重ねた今は人間の一筋縄でいかない憤怒や悲喜のこもる苦悩に気づかされる。聖書は、避けることなく鋭くイサクとヤコブの家族には父母として息子らに対し偏愛があり家族を苦しめた現実を描き、理不尽な人間の闇の深さを語っている。アブラハム、イサク、ヤコブの神は、その闇の深さを知り抜き、その救済を自らの課題とする義と慈愛の神である。

「夢見る人ヨセフ」は、人生の危機に、主を選び、従い、砕かれつつ、主の信仰者とされていった。


★1月16日(月)13時~ 15時30分

場所 中村きよみさん宅

司会 角田芳子さん 出席 7名

テキスト 創世記41章~46章

夢を解き明かす賜物を与えられたヨセフは、ついにエジプトのファラオの夢を解き明かし、豊作と飢饉に備える国の施政者として穀物を売る監督とされた。穀物を買うためにヨセフの兄たちはエジプトに来て地面にひれ伏し彼を拝した。かつて彼を奴隷として売った兄たちの悔い改め(42:13)を聞き、弟と、父ヤコブをエジプトの地に迎えるまでの行きつ戻りつの画策、懐かしさと神の成されたことに大声で泣くヨセフ。「命を救うために神が、あなたたちより先にわたしをお遣わしになったのです。(45:5)」何度読んでも神の真実さを示され希望を与えられる箇所である。