【発題5】「韓国共助会」新たな歩みを望み観て 石川光顕
Ⅰ 「韓日共助会」の今までの歩み
「韓日共助会」の歴史を『基督教共助会九十年―その歩みに想う』(2012年)で顧みます。 当日は資料として配布しましたが、この部分をHPにアップします。
・第四章四【アジアへの視点 ― 和解を生きる】山本精一155頁(リンク)
・第五章三【主にあるアジアの友垣と】佐伯 勲186頁(リンク)
Ⅱ 「韓日共助会」のこれから
*2024年の「韓日共助会修練会」の成果は、《24『共助』第5号》〔日本語版と韓国語版併記〕に記されています。100冊韓国へお渡ししました。ここへ至る歩みは左記の通りです。
①2023年3月28日(火)~30日(木)訪韓 大田(テジョン)裵貞烈氏入会式(飯島、石川、李相勁(イサンキョン)出席)
②2023年8月9日(水)~11日(金)信州小諸【夏期信仰修養会】に裵貞烈氏参加
③2024年3月18 日(月)~20日(水)大田~22日(金)ソウルetc【第8回韓日共助会修練会】
④2024年8月7日(水)~9日(金)信州塩尻【夏期信仰修養会】に裵貞烈氏参加
⑤【今回】2024年11月26日(火)~28日(木)
Ⅲ 今回訪韓の目的
上記の①~④までに培った韓国の友との友情を確認しつつ、〝基督教共助会精神〟に基づき「韓国共助会」設立等について話し合うことでした。スケジュールは左記のとおりです。
・26日夕方大田着:会食・懇談:出席者は、裵貞烈(ベチョンヨル)、郭魯悦(カクロヨル)、高鐵雄(ゴウチョルウン)、兪天星(ユチョンソン)、学生2人、飯島、石川。
・27日早朝「ゲーテ宣教会の祈禱会」に出席、水曜の大学礼拝出席、その後、潘信煥(ハン シンカン)校牧室長と面会。
・昼~夕方:ソウル〈大雪〉尾崎真理子さんの案内で、韓文悳(ハンムンドク)牧師(香隣教会)や鄭元晋(チョンジォンジン)牧師(ソウル第一教会)を訪問。両牧師ともお会いでき有意義な時を過ごしました。
・28日午前11時:韓南大学総長を訪問。
尚、26日の懇談時「訪韓の目的」なる文書(文責:飯島 信)を手渡し説明。
左記に記すことは、あくまでも話し合いのための素案で、無理のないところでお互いに出来ることを見つけ出して行ければと言い添えて説明し、話し合いをしました。
1 韓国共助会について
(1)使命は何か。
① 基督教共助会は、1919年に学生伝道を使命として生まれた団体です。
② 敗戦後、入会の条件であった学生の枠は取り払われ、全ての人に開かれた団体となりました。
③ 韓国共助会は、日本の共助会と共に、韓日の和解の架け橋となる使命を担う働きが期待されます。
(2)活動について。
① 年2回程度の韓国版『共助』誌の発行は可能でしょうか?
② 韓国共助会としての集まりは考えられるでしょうか?
③ 定期的な韓日共助会修練会を開催出来るでしょうか?
【参考】日本の共助会の現在の活動について記します。
❶5月は総会です。❷8月は、全国修養会です。③11月は、京阪神修養会です。❹12月は、クリスマス礼拝・祝会です。 ❺1月は、一日研修会(or1泊研修会)です。❻ 委員は、委員長・副委員長・書記・会計・実務委員6名・地方委員5名の15名です。❼ 実務委員会は年2回、3月・10月です。❽ 『共助』誌編集委員は6名です。❾ 『共助』誌編集会議は、年4回、1月・4月・7月・10月です。❿ 機関誌『共助』は年8回発行し、各回600部印刷します。⓫ 各地に共助会の集まりがあります。青森、新潟、福島、松本、東京、京都、大阪、北九州です。⓬ 共助会員は全国に120名、『共助』誌読者は230名、計350名で活動しています。⓭ 年間予算300万円。会費12000円+維持献金(会費と同程度or自由)+感謝献金+誌代などによって運営しています。
2 韓国の学生・青年を夏期信仰修養会に招きたい
(1)人数は問いません。
(2)交通費は自己負担ですが、2泊3日の宿泊費は日本側が負担します。
3 韓国語版『共助』の刊行について
(1)発行回数は、年2回程度です。
(2)内容は『共助』誌からの翻訳と、韓国側が執筆した文章などです。
(3)印刷は韓国でします。印刷費は当面の間、日本側が負担します。
(4)韓国のキリスト教書店に置きたいです。
(5)韓国共助会の集会案内が掲載出来ればと思います。
4 第9回韓日基督教共助会修練会について
(1)日時は3年後の2027年、韓日の学生が参加出来る時期が良いと思います。
(2)場所は例年通り、韓国で出来ればと思います。
(3)内容は韓日の両国の国内の問題やその取り組み、又政治的課題なども語り合えると良いと思います。準備委員に若者も招きたいと思います。
Ⅳ これからの「韓国共助会」について
*大筋で韓南大学の先生方は受け止めてくださったと思っています。その中で今できることから始めたいとのことでした。今年夏の共助会「夏期信仰修養会」に韓国からの友と共に、学生を招待(日本での滞在費用は日本側で賄う)する方向で検討している。その原資は、「日韓台青年交流基金」を使う。
《まとめ:自分に言い聞かせて》
これから韓国の人たちとの関係をどのように築いて行くかの基本は、先達たちが築いてくださった〝人格と人格との出会い〟の経験を私たち一人ひとりが蓄積していくことだと思います。お互いにどう仕えて行けるか(自分の持てる時間を惜しまず)そのためにも「赦されることの少ない者は、愛することも少ない。」(ルカ7:47)に生きることだと思います。
(日本基督教団 調布教会員)