半年の後(2001年12月) 片柳 栄一
21世紀のはじめの年である今年の3月に起こったバーミヤンの石仏破壊のニュースは、何か新しい世紀を象徴しているかのように思えて何とも嫌な気がした。この石像の顔はすでに削り取られていて、仏像に対する歴史的な嫌悪の深さが示さ
続きを読む21世紀のはじめの年である今年の3月に起こったバーミヤンの石仏破壊のニュースは、何か新しい世紀を象徴しているかのように思えて何とも嫌な気がした。この石像の顔はすでに削り取られていて、仏像に対する歴史的な嫌悪の深さが示さ
続きを読む私たちがよく知っている歴史的事件の一つに(三・一独立運動と堤岩里事件)があります。日本は1919年4月、この小さな堤岩里という村で、警察と憲兵によって、この地方の三・一独立運動において中心的な役割を演じたキリスト者
続きを読む朝、出勤の時間だ。鉄扉を開け、車を出す準備をする。と、足元にたばこの吸殻ひとつ。おととい来た電気屋が捨てて行ったものだろう。拾い上げて指先にはさむ。また一つ、これは庭から道路に出る境に落ちているから、通 勤の人が落とし
続きを読むあらゆる教育の営みは、「人格の完成」を目指す。(教育基本法第一条「教育の目的」)「人格」とは、すぐれて「個」である。世界に二人といない「一個の人格」としての子ども達。教育の目的は、今、目の前にいる「この子」に注目し、そ
続きを読むサムエル記下の2章17節以下に、「弓」と題する哀悼の歌が載っている。ギルポア山でペリシテ軍と戦い、命を失ったサウルとその子ら、特にヨナタンを悼んで詠んだダビデの歌である。 ダビデの名声が高くなるにつれ、サウル王は敵愾
続きを読む地方の教会の、私の保育園は、昨年春、障害があると思われる三人の子どもを受け入れた。一見、身体的に健康と見えるが、自閉症的な傾向があり、ほかの子どもたちと一緒にすごすことは難しく、特に一人の子は、保母が付きっ切りでないと
続きを読むことしの正月、私たちは、東京台湾教会長老で立正大学客座教授の李慶忠先生をお招きして、台湾の教会の信仰に学ぶ集いを持った。周到な準備の上になされた先生のお話のすばらしさもさることながら、初対面 とは思えない先生の親近さに
続きを読む私達、キリスト教共助会の群れも年毎に信仰の先達を天にお送りしている。この1年の間にも同志・畏友が天に召された。天国への凱旋とはいえ、地の悲しみは尽きず、深い。 福音書によれば、マグダラのマリアその他の婦人たちは、主イ
続きを読む標題の言葉は、昨秋の京阪神修養会の主題講演者であった土肥昭夫先生が、佐伯勲先生の「戦時中の日本の教会はなぜ預言者的抵抗が出来なかったのか」という問いに対して述べられた言葉の一節である。先生は「日本のキリスト教は腰が弱い
続きを読む主イエスは、弟子のペトロに向かって、「わたしはあなたのために、信仰が無くならないように祈った」(ルカによる福音書22章32節) と言われた。その直前に、弟子たちに、「サタンは、あなたがたを小麦のようにふるいにかけることを
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